結論:売却を前提とした空き家査定は原則無料
不動産会社が仲介・買取の検討のために行う机上査定・訪問査定・一括査定・買取査定は、通常は無料です。契約を見送る場合や現地確認・書類取得を依頼する場合も含め、どこまで無料かは申し込み前に確認してください。
一方、裁判や遺産分割などで客観的な評価書が必要なときに不動産鑑定士へ依頼する「鑑定評価」、境界確定測量、建物状況調査、登記手続きなどは、売却査定とは別に費用が発生することがあります。国土交通省も、不動産鑑定評価は国家資格者が行う専門業務として案内しています。
- 相場を先に知りたい:机上査定
- 売却を具体的に進めたい:訪問査定
- 複数社の方針を比較したい:一括査定
- 早さ・現状渡しを優先したい:買取査定
査定額は成約価格の保証ではありません。金額だけでなく、根拠・売却期間・残置物や相続手続きへの対応まで比較することが大切です。
3分でわかる 空き家査定
査定先は、売り方と家の状態で選ぶ
査定って、
どこに頼めば
いい?
売り方で、
査定先も
変わります
金額だけで
決めちゃ
ダメ?
私に合う
方法が
分かった!
※査定額は物件の状態・立地・権利関係・売却条件などにより異なります。
この記事では、空き家の無料査定をどこに頼むべきか、机上・訪問・一括・買取査定の違い、費用がかかるケース、査定額を見るときの注意点を順番に解説します。築古、残置物あり、遠方、相続した実家、再建築不可の可能性がある空き家で、相談前に何を確認すべきかも整理します。
状況別:最初に確認する査定先
空き家査定は、同じ「無料査定」でも目的によって向き不向きが変わります。売却額だけを比べる前に、売れる可能性、手放すまでの期間、片付けや相続手続きの負担まで含めて確認しましょう。
| 今の状況 | 最初に向く相談先 | 確認するポイント |
|---|---|---|
| 売れるかだけ先に知りたい | 空き家の無料査定・売却可否の相談 | 築年数、残置物、相続、接道、再建築の可否をまとめて確認します。 |
| 複数社の反応を見たい | 一括査定 | 査定額の高さだけでなく、実際に売れる価格か、連絡負担が大きすぎないかを見ます。 |
| 早く手放したい | 買取査定 | 仲介より価格は下がりやすい一方、現状渡しや残置物対応まで相談しやすい場合があります。 |
| 相続や名義が整理できていない | 空き家に慣れた売却相談 | 相続登記、共有者の同意、必要書類で止まりそうな点を先に確認します。 |
| 土地の価格が分からない | 土地評価額の確認 | 固定資産税評価額、路線価、実勢価格の違いを見てから査定額を判断します。 |
| 寄付や処分も考えている | 寄付・処分方法の比較 | 自治体に断られる理由、費用負担、売却や買取との違いを確認します。 |
無料査定で見落としやすい確認項目
- 査定額がそのまま成約価格になる前提で見ていないか
- 残置物の撤去費、解体費、測量費、登記費用を別で考えているか
- 相続登記や共有者の同意が売却前に必要か
- 再建築不可、接道、境界、雨漏りなど価格を下げる条件がないか
- 売却まで管理費や固定資産税を何か月負担するか
一括査定で高い金額が出ても、空き家の状態によっては売却期間が長くなり、結果的に手取りが下がることがあります。無料査定では「いくらで売れるか」だけでなく、「どの方法なら最後まで進められるか」を確認することが重要です。
空き家査定でまず知っておきたいこと
空き家は、住んでいる家よりも劣化や管理状態が査定に影響しやすい不動産です。総務省統計局の令和5年住宅・土地統計調査では、全国の空き家数は900万戸を超え、空き家率も過去最高水準とされています。今後も空き家の売却・管理・処分に悩む人は増えやすく、買い手側も「修繕費」「解体費」「再建築の可否」を慎重に見ます。
また、国土交通省は空家等対策の推進に関する特別措置法の関連情報として、特定空家等・管理不全空家等への措置や税制上の措置を案内しています。放置期間が長くなるほど、固定資産税、草木の管理、近隣対応、修繕、解体などの負担が増えやすいため、「いつか売る」ではなく早めに査定や相談で選択肢を確認しておくことが大切です。
空き家の査定先は大きく3種類
| 査定方法 | 向いているケース | 注意点 | 空き家で確認したいこと |
|---|---|---|---|
| 一括査定 | 複数社の反応や相場感を知りたい | 営業連絡が増えることがある。高い査定額が実際の成約価格とは限らない。 | 空き家、残置物、相続、再建築不可の可能性に対応できる会社か |
| 仲介査定 | 時間をかけて、できるだけ高く売りたい | 売れるまで管理が続く。内見対応や値下げが必要になることがある。 | 売却期間、管理費、修繕・解体の判断、買主がつきにくい条件 |
| 買取査定 | 早く手放したい、片付け前、遠方、老朽化で困っている | 仲介より価格は下がりやすいが、現状のまま相談しやすい場合がある。 | 残置物、雨漏り、傾き、共有名義、相続登記、引き渡し条件 |
空き家査定で見られる6つのポイント
空き家の査定では、建物の価値だけを見ているわけではありません。たとえば、建物は古くても土地条件が良ければ売却しやすい場合があります。一方で、接道条件や再建築不可の可能性、境界未確定、残置物の量、相続人が複数いる状態は、価格や売却期間に影響します。
一括査定を使う前に注意したいこと
高い査定額が「売れる価格」とは限らない
一括査定では複数社から査定額が出るため、最も高い金額に目が行きやすくなります。ただし査定額は、売却を保証する金額ではありません。買い手がつかなければ、値下げ、売却期間の長期化、管理負担の継続につながることがあります。
空き家に強い会社か確認する
通常の住宅売却に強い会社でも、老朽化した空き家、残置物あり、遠方管理、相続未整理、再建築不可、解体前提の相談に慣れているとは限りません。査定を依頼する前に、片付け前でも相談できるか、買取・仲介・解体の選択肢を比較できるかを確認しましょう。
連絡の多さが負担になることがある
一括査定は便利ですが、複数の会社に情報が届くため、電話やメールの連絡が増えることがあります。すぐ売る意思が固まっている人には向いていますが、まだ売却可否だけを知りたい段階では負担に感じることもあります。
一括査定に出す前に確認したい方へ
「この空き家は売れるのか」「片付け前でも相談できるのか」「遠方でも対応できるのか」を先に確認したい場合は、アキオクの無料相談をご利用ください。全国の空き家について相談できます。
こんな空き家は買取相談も検討しよう
- 何年も放置していて、建物の状態が分からない
- 家具・家電・仏壇などの残置物が多い
- 雨漏り、傾き、白蟻、外壁の傷みがある
- 遠方にあり、現地の管理や内見対応が難しい
- 相続人が複数いて、まず売却可否を確認したい
- 再建築不可の可能性がある
- 固定資産税や管理負担を早く終わらせたい
- 一括査定や仲介で断られた、または反応が悪かった
これらに当てはまる場合でも、必ず売れないとは限りません。ただし、一般的な査定では評価しづらい要素が多いため、空き家の状態を前提に相談できる窓口で確認する方が、現実的な選択肢を把握しやすくなります。
査定前に用意するとよい情報
すべて揃っていなくても相談はできますが、次の情報があると査定や売却可否の確認がスムーズです。
- 物件の住所
- 建物の築年数
- 土地・建物の面積
- 名義人と相続登記の状況
- 固定資産税納税通知書
- 残置物の量が分かる写真
- 雨漏り、傾き、白蟻などの不具合
- いつまでに手放したいか
相続した空き家は登記と税金も確認する
相続した空き家を売却する場合、査定額だけでなく、名義や税金の確認も重要です。法務省は、令和6年4月1日から相続登記の申請が義務化されたことを案内しています。売却を進めるには名義関係の整理が必要になるため、相続人が複数いる場合は早めに状況を確認しましょう。
また、相続した空き家を売る場合、一定の要件を満たすと国税庁が案内する「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」の対象になることがあります。適用には期限や建物の条件などがあるため、税金面は税理士や税務署などの専門窓口にも確認してください。
空き家査定から売却相談までの流れ
- 物件情報を送る
住所、物件種別、分かる範囲の状態を送ります。 - 売却可否と査定方針を確認する
仲介向きか、買取相談向きか、追加確認が必要かを整理します。 - 必要に応じて現地確認を行う
建物状態、残置物、接道、周辺環境などを確認します。 - 売却方法を検討する
買取、仲介、解体、活用など、物件に合う選択肢を検討します。 - 条件が合えば手続きへ進む
名義や相続状況を確認しながら、売却に向けて進めます。
よくある質問
古い空き家でも査定できますか?
築年数が古い空き家でも相談できます。建物としての価値だけでなく、土地条件、接道、残置物、解体費などを含めて確認します。
荷物が残っていても相談できますか?
荷物が残っている状態でも相談可能です。残置物の量によって片付け費用や買取条件が変わることがあるため、写真や状況が分かる情報があると確認しやすくなります。
相続登記が終わっていなくても査定できますか?
査定や売却可否の相談は可能です。ただし、実際に売却手続きを進める際には名義や相続人の確認が必要になります。相続登記は令和6年4月から義務化されているため、早めに状況を確認しておきましょう。
再建築不可でも相談できますか?
再建築不可の可能性がある空き家でも、まずは相談できます。接道状況や地域の条件によって扱いが変わるため、住所や資料をもとに確認します。
一括査定で断られた後でも相談できますか?
相談できます。一括査定で反応が悪かった場合でも、空き家の状態や土地条件によって別の選択肢が見つかることがあります。
地方の空き家でも対応できますか?
アキオクは全国の空き家相談に対応しています。遠方で現地管理が難しい場合も、まずは物件情報をもとにご相談ください。
実際の買取事例で見る査定条件
空き家の査定は、面積や築年数だけでは決まりません。接道、登記、残置物、給排水、再建築の可否などを含めて個別に判断されます。以下はアキオクが公開している買取実績の一例です。
事例を見るときの注意:上記は個別案件の買取結果であり、同じ地域・面積・状態でも価格を保証するものではありません。正確な売却可否と条件は、物件資料と現況を確認したうえで判断します。
築年不明や未登記、市街化調整区域などの条件があっても相談できる場合があります。一括査定で比較しにくい物件は、難しい条件を最初から伝え、現状のまま相談できるかを確認してください。
まとめ:空き家査定は「高い金額」より「現実的に手放せるか」で考える
空き家査定では、金額だけでなく、売却まで進められるか、管理負担を終えられるか、残置物や相続の問題を含めて相談できるかが重要です。一括査定で相場感を見るのは有効ですが、古い家、荷物が残った家、遠方の家、相続した実家は、空き家の事情を前提にした相談もあわせて検討しましょう。
参考情報
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」
- 国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」
- 法務省「不動産を相続した方へ」
- 国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
- 国土交通省「不動産鑑定評価ポータルサイト」
状況が近い人はこちらも確認
不動産売却は、査定額だけでなく名義、税金、管理費、残置物、売却期間で判断が変わります。次の記事もあわせて確認すると、相談前に必要な情報を整理しやすくなります。









