空き家の減価償却|売却時の取得費計算・土地と建物の違い

空き家の減価償却

空き家を売却するときの減価償却は、土地ではなく建物の取得費を計算するために確認します。土地・建物の譲渡所得は、売却金額から取得費と譲渡費用を差し引いて計算し、建物の取得費は購入代金・建築代金などから所有期間中の減価償却費相当額を差し引きます。

自宅などの非業務用建物と、賃貸などの業務用建物では計算方法が異なります。まず土地と建物の金額を分け、利用状況、取得時期、構造、購入資料、過去の確定申告を確認します。

先に確認する4点

  • 土地と建物を分ける:土地は減価償却せず、建物の取得費だけを調整する
  • 使い方を分ける:自宅・別荘などの非業務用か、賃貸・事業用かを確認する
  • 取得資料を探す:売買契約書、建築請負契約書、領収書、過去の申告書を確認する
  • 不明な金額を決めつけない:概算取得費を使う前に、実額を確認できる資料を探す

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3分でわかる 減価償却

売却時の税金は、土地と建物を分けて確認する

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売れたら税金は
簡単でしょ?

売却時の税金は、土地と建物を分けて確認する 承

土地と建物を
分けて考えます

売却時の税金は、土地と建物を分けて確認する 転

取得費が
変わるの?

売却時の税金は、土地と建物を分けて確認する 結

手取りまで
確認できた

※内容や費用、税務・法的な取扱いは、物件の状態・地域・契約条件などにより異なります。

空き家売却時の減価償却|取得費の計算式

計算する項目 基本の式 確認点
譲渡所得 売却金額 −(取得費+譲渡費用) 特例や税率を当てはめる前の計算を整理する
土地の取得費 購入代金・購入手数料など 土地は減価償却の対象外
建物の取得費 建物の取得価額 − 所有期間中の減価償却費相当額 利用状況により償却費相当額の計算が異なる
取得費が不明な場合 売却金額の5%相当額を概算取得費とする方法がある 実額と併用せず、資料確認後に税務署・税理士へ相談する

国税庁は、建物の取得費を「購入代金や建築代金などの合計額から、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いた金額」と案内しています。土地の購入代金は建物の計算へ混ぜません。

空き家の減価償却と取得費・売却税を所有者と税理士が確認する少年漫画誌風の図解

非業務用と賃貸・事業用で計算方法が違う

自宅や別荘などの非業務用建物について、国税庁が示す償却費相当額の基本式は次のとおりです。

建物の取得価額 × 0.9 × 償却率 × 経過年数 = 減価償却費相当額

  • 償却率は建物の構造に応じた非業務用建物の率を使う
  • 経過年数は、6か月以上の端数を1年、6か月未満を切り捨てる
  • 償却費相当額は建物の取得価額の95%が上限

賃貸や事業に使っていた建物は、非業務用の式をそのまま使いません。過去の確定申告で必要経費にした減価償却費を確認します。途中で自宅から賃貸へ変えた、賃貸をやめて空き家になったなど利用状況が変わった場合は、期間ごとの扱いを税務署または税理士へ確認してください。

相続した空き家と取得費不明のときの確認順

  1. 01被相続人の購入資料を探す売買契約書、建築請負契約書、領収書、住宅ローン資料、通帳記録などを確認します。
  2. 02土地と建物の内訳を確認する契約書や請求書の内訳を確認し、固定資産税評価額を購入代金と同一視しません。
  3. 03建物の利用履歴を整理する自宅、別荘、賃貸、事業用、空き家だった期間を時系列にします。
  4. 04実額と概算取得費を分けて検討する取得費が分からない場合は売却金額の5%相当額を使える方法がありますが、実額と併用はできません。
  5. 05申告前に計算根拠を確認する資料と計算メモをそろえ、税務署または税理士へ個別条件を確認します。

相続した土地・建物は、原則として被相続人の取得時期と取得費を引き継いで計算します。相続時の固定資産税評価額や相続税評価額を、そのまま売却時の取得費にはしません。

取得時の資料が揃う場合と不足する場合の売却税負担を少年漫画誌風に比較した図解

売却前にそろえる資料

資料 確認できること 見つからない場合
購入時の売買契約書 購入代金、取得日、土地・建物の内訳 仲介会社、金融機関、家族の保管資料を確認
建築請負契約書・領収書 建物の建築代金、設備・改良費 施工会社や住宅ローン資料を確認
過去の確定申告書 賃貸・事業用建物の減価償却累計 申告書控えや税務署での閲覧方法を確認
相続関係資料 被相続人、取得時期、相続時の名義 戸籍・登記と被相続人の保管資料を整理
売却費用の領収書 仲介手数料、測量など譲渡費用の候補 支払先へ再発行可否を確認

どの費用が取得費または譲渡費用に当たるかは、支出の目的や過去の経費処理で変わります。領収書があるだけで自動的に控除できるとは限らないため、申告前に確認します。

税理士と所有者が取得時の契約書と改修領収書を仕分けし、取得費を復元する場面をオリジナル少年漫画誌風に描いた挿絵

減価償却と取得費で間違えやすい6点

  • 土地も減価償却する:土地は減価償却の対象外です
  • 固定資産税評価額を取得費にする:税の評価額と購入代金は別です
  • 空き家期間だけで計算する:取得から売却までの利用状況と期間を確認します
  • 非業務用の式を賃貸物件へ使う:賃貸・事業用は申告済みの減価償却を確認します
  • 取得費が不明ならすぐ5%にする:先に購入・建築資料を探し、実額と比較します
  • 査定額だけで税額を決める:契約金額、取得費、譲渡費用、特例の適用可否を分けます

査定・書類確認・税務確認を分けて進める

現在の売却可能性と価格は不動産査定で確認し、取得費は購入・建築・申告資料から整理します。譲渡所得の申告と特例は、税務署または税理士へ確認します。この3つを分けると、「売れる金額」と「税務上の取得費」を混同しにくくなります。

査定先の違いは空き家の一括査定・買取査定・仲介査定の比較、売却費用は空き家売却にかかる費用と内訳、土地売却の税金は土地売却時の税金、相続空き家の税金は相続・保有・売却の3段階で見る税金で確認できます。

空き家の減価償却でよくある質問

空き家になった建物も減価償却費相当額を差し引きますか?

空き家になった事実だけで決めず、取得から売却までの用途を確認します。非業務用と賃貸・事業用で計算方法が異なり、用途変更がある場合は期間ごとの扱いを確認してください。

土地も減価償却しますか?

土地は減価償却の対象外です。売却時は土地の取得費と建物の取得費を分け、建物側だけ減価償却費相当額を差し引きます。

相続した空き家は相続税評価額を取得費にできますか?

相続税評価額をそのまま売却時の取得費にはしません。原則として被相続人の取得時期と取得費を引き継ぐため、購入・建築資料を探します。

購入金額が分からない場合はどうしますか?

国税庁は、取得費が分からない場合に売却金額の5%相当額を取得費とする方法を案内しています。実額と併用はできないため、契約書などを探したうえで適用を確認します。

空き家を売ると必ず税金がかかりますか?

売却金額だけでは決まりません。取得費、譲渡費用、利用できる特例などで課税所得が変わるため、個別の申告は税務署または税理士へ確認してください。

まず売却可能性を確認し、税務計算と分けて整理

所在地、名義、建物状態、残置物、希望時期を分かる範囲で共有すると、空き家の売却可否と査定方法を整理できます。取得費と申告は購入資料・相続資料をそろえて税務の専門窓口へ確認してください。

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参考情報

※この記事は一般的な確認順を整理したものです。建物の用途、取得時期、構造、過去の申告、相続状況により計算は異なります。個別の税額・申告は税務署または税理士へ確認してください。